Motion Capture
精密動作解析法
体表マーカーを用いる動作解析法(motion capture)は全身の運動を分析する上で有用である。しかし、骨に対する皮膚の移動は5-20mmと推定され、個々の関節の運動を詳細に解析する上では重大な測定誤差の原因となる。Stanford大学のAndriachiiらが開発したPoint Cluster Technique(PCT)は、大腿部と下腿部に8-9個のマーカーを貼付して皮膚の移動を補正する方法として知られているが、全てのマーカーが一斉に移動するような状況では誤差が増大する可能性が指摘されている。
フロリダ大学整形外科のNigel Zhengらは、PCTの変法として、三角形プラスティック板上に3個のマーカーを貼付する方法を考案した。我々は、膝関節の運動解析において誤差2mm以内または2度以内を達成することを目標として、この方法の妥当性検証に参加している。
■ 2007年度の活動 ■
1.PCT変法の妥当性検証
2名の被検者において、PCT変法と骨ピンマーカーを同時に用いて動作解析実験を実施する。骨ピンマーカーにより骨の運動そのものをmotion captureにより解析することができることから、PCT変法による解析結果の正確性を検証するとともに、計測誤差を最小化する解析アルゴリズムの開発を推進する。
2.研究プロジェクト「着地動作における膝関節外反運動に及ぼす大腿骨の解剖学的要因の貢献」の実施
12名の女子高校バスケットボール選手を対象に予備実験を実施する。Viconによる着地動作中の運動解析およびMRIによる大腿骨の形態分析により、着地における膝外反に対する解剖学的因子の関与について検証する。
■ 2008年度の活動 ■
2名のデータの結果に基づき開発される解析アルゴリズムを用いた研究を計画している。現在計画している主な研究テーマは下記の通り。
(1)変形性膝関節症に対する運動療法プログラムの効果検証
(2)ACL不全患者における異常キネマティクスの計測
(3)着地動作における膝関節外反運動に及ぼす大腿骨の解剖学的要因の貢献
プロジェクトメンバー:
村田健一郎(学部2年):Matlabプログラムの開発
今村亮太(学部2年):Viconの解析ソフト(Workstation、BodyBuilder)
山地勇喜(学部2年):MotionBuilderによるアニメーションの作成
共同研究者:
Nizel Zheng, PhD(フロリダ大学)
玉置龍也, MS,PT(東京大学大学院)
鈴川仁人, PT、清水邦明, MD,PhD、持田尚,MS(横浜市スポーツ医科学センター)