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March 09, 2008

レントゲンによる精密関節運動解析

 

フロリダ大学のScott A Banks, PhDが開発した3D-to-2D Registration法(通称Shape matching techniqueSMT)は、骨の3次元モデルまたは人工関節のCADモデルをレントゲン画像に重ね合わせ、数学的な処理を施すことにより精密な関節肢位を求める方法である。SMT法は主に人工膝関節の解析技術として発展したが、近年ではCT画像からの骨の3次元モデルを作成することにより、膝関節、肩関節、足関節、頸椎など様々な関節の運動解析に応用されている。我々はBanks氏と密接に連携しつつこの方法を用いた研究を複数進めている。

 

1)変形性膝関節症の異常運動の同定およびその矯正に有効な運動療法の開発

 健常膝および各病期の変形性膝関節症の関節運動を解析し、変形性膝関節症の進行に関与する異常関節運動(回旋異常)を同定する。また、その回旋異常を改善することを目的とした運動療法が、関節運動および歩行動作に及ぼす効果について検証を進める。

 

 また、この運動療法プログラムの実証を進めつつ、運動療法を効果的に実施するための簡易な運動機器(レッグプレスマシン)の開発、非侵襲的な異常回旋の評価システムの開発を進める。この運動機器、評価システムの開発については企業の参画を募集している。

 

プロジェクトメンバー

 岡西奈津子,MS,PT(広島国際大学助教)

 山内弘喜,PT(大学院前期課程)

 谷増優(学部2年)

 

 

2Leg extension運動における抵抗位置がACL不全膝の脛骨前方移動量に及ぼす影響

 ACL損傷膝において、脛骨の前方移動量を最小とするような大腿四頭筋強化法の特定は、ACL不全膝およびACL再建膝に対する安全性の高いリハビリテーションの確立に必要である。この研究では、leg extensionにおける抵抗位置の相違がACL不全膝の脛骨前方移動量に及ぼす影響を検証する。

 

プロジェクトメンバー

 山内弘喜,PT(大学院前期課程) 

 

 

3Overhead sportsにおける肩関節異常運動探索システムの開発

 投球などに代表されるoverhead activityでは、上腕骨頭の上方偏位により種々の肩関節病変が惹起される。この研究では、メディカルチェックとしてSMTによる肩関節精密運動解析を実施することにより、症状出現以前に肩関節の異常運動を同定し、早期に予防策を講ずることを可能とするサービスの実用化を目的としている。投球動作のcocking phaseを再現するための簡単な外旋装置を製作する。主な対象としては、プロ野球選手やプロテニス選手を想定しているが、トップレベルの水泳選手やバレーボール選手なども対象としている。

 

プロジェクトメンバー

 山内弘喜,PT(大学院前期課程)

 谷上信也(学部2年)

 

 

 

 上記以外に、県立広島病院(広島市)、貞松病院(大村市)、おおさと整形外科(佐世保市)、中村整形外科(北九州市)、千葉大学、昭和大学、早稲田大学、兵庫県立リハビリテーションセンターなどとの共同研究を推進している。またスポンサー企業としてStrykerPlusArthrexなどよりサポートを得ている。